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バレット・バレエ 2000年3月11日公開 上映時間:98分 製作:海獣シアター 配給:ゼアリズエンタープライズ |
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INTRODUCTION
拳銃による自殺で10年間つきあっていた恋人・桐子(鈴木京香)に突然先立たれた合田(塚本晋也)は、その事件をきっかけに“死”とその要因となった“拳銃”に傾斜しはじめる。 泥酔し街をさまよっているとふと路地裏が気にかかり足を止める。そこには、以前からまれた事のある不良グループの一員である少女、千里(真野きりな)が立っていた。からまれた時のけがの事で文句をつけるが、後藤(村瀬貴洋)以下5人のメンバーに囲まれて殴りとばされ、さらに彼らがいつもたむろしているクラブにまとまった金を持ってくるよう脅されてしまう。恋人を失い壊れ始めた生活の中で合田は、彼らに復讐をすべく拳銃を求め街をさまよい始める。だがそう簡単に拳銃を手に入れることは出来ず、やむなく改造拳銃をつくりクラブになぐり込む。が、所詮素人の改造拳銃では破壊力がなく大したダメージを与えることもできず、またしても彼らの前に無力さをさらけ出してしまう合田であった。 そのクラブのオーナーでありカリスマ的リーダー出射(中村達也)は、彼らに“死”のゲームを楽しむ事をささやいている。後藤たちは暴力をゲームのような実体感のなさでしかとらえていない反面、いつかは就職し安定した生活をと考えるアンバランスな側面を持っていた。そんな中で千里はひたすら“死”へと傾斜して行く。 ある日、合田は、後藤グループが対立する若者グループをつぶすべく抗争を計画しており、その戦いの中で千里は自らの死を覚悟していることを知る。そんなことは関係ないことだと自分に言い聞かせながらもなぜだか気がかりな合田は、今度こそ本物の拳銃を求めさらに街の闇の奥深くへと踏み込んで行くのだがやはり拳銃は手に入らない。いらだつ合田。なかばあきらめて自宅に帰ると、拳銃はひょんな事から合田の手に落ちる。拳銃を見つめ死んだ恋人を想い、合田は実体のつかめぬ自分の肉体を確かめるべくその拳銃を渾身の力で握りしめ若者同士の抗争が繰り広げられている深夜の街へ飛び出して行く・・・・・・。 果てしなく“死”へ傾斜する千里に不思議なシンパシーを感じ始める合田、そんな合田にやがて千里も何かしらの共感を覚え始める。一丁の“拳銃”が合田を千里を、そして後藤を死の淵へと追いつめ、ついに壮絶なクライマックスへと導いて行く・・・・・・。 |
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