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あの夏、いちばん静かな海。
1991年10月19日 上映時間:101分 配給:東宝 制作:オフィス北野、東通 |
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INTRODUCTION
茂は生まれつきの聴覚障害で、清掃車のアルバイトをしている。茂の恋人の貴子も同じ生来の聾者であった。ある日、茂は、海岸脇のゴミ集積所にあった壊れたサーフボードになぜか心ひかれ、アパートに持ち帰る。ありあわせの材料でサーフボードを修理した茂は、早速貴子を連れて海辺に出かけた。茂は必死にサーフィンに挑戦するが、失敗の繰り返し。それを貴子は時々微笑みをうかべて眺めている。常連のサーファーたちにも笑われても、二人はお構いなしだ。こうして茂は毎日サーフィンの練習に明け暮れ、そんな茂に貴子も懲りずに、ただ海辺でじっと見守るのだった。 ある日、とうとうサーフボードが壊れてしまう。しかし茂は給料日をまって、新品を買うと、また海辺に通いつめた。スーツもつけずにサーフィンをする茂にサーフショップ店長の中島が、一着のウェットスーツとサーフィン大会の出場申込書を差し出した。そのサーフィン大会の当日。茂と貴子はじっと出番を待っていたが、そうこうするうちに大会は終ってしまう。自分の出番を告げるアナウンスが聞こえず失格となってしまったのだ。それでも茂のサーフィンへの情熱はさめるどころかつのるばかり、バイトさえも忘れるほどだった。また、常連のサーファーたちとも次第にうちとけるようになっていた。こうして2度目のサーフィン大会を迎えた。腕を上げた茂は、みごとに入賞し、サーファー仲間たちの祝福をうける。 そして、夏が過ぎた。その時、思いもよらぬ一陣の風が二人の間をかけぬけていく……。 |
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