金太郎の今回の赴任先は東北営業所。しかし赴任先の所長・伊郷洋造もサラリーマンとしては金太郎同様、規格外の一匹狼だった。昼間から雀荘に入り浸り、赴任の挨拶に来た金太郎に見向きもしない。

　金太郎は東北市の公共事業に食い込もうと市役所に日参するが、公共事業につきものの、談合やその裏に潜む不正の存在がその前にたちはだかる。

　あいかわらずマージャン三昧の伊郷を尻目に、金太郎は、持ち前の行動力と人間的魅力を武器に正面突破で東北市民ホールの増改築工事の入札に参加することに成功するが、談合の席でヤマトが本命に決まりかけたとき、〈芝幡工務店〉が横槍をいれる。芝幡のバックには、長年、市の公共事業を牛耳ってきた〈北東総建〉が控えていた。

　一度はヤマトの落札を認めた他社も北東の名を聞いたとたんに態度を一変。談合は決裂、正式な指名競争入札となった。北東総建は、市役所だけではなく市の裏社会を仕切る暴力団･天保組と、そしてさらにその背後で全てをあやつる大物代議士と癒着していた。金太郎の熱い生き様が何かを思い出させたのか、伊郷も重い腰をあげ、ヤマトと北東との戦争は熾烈を極めた。そんな中、ついには金太郎の一人息子･竜太にまで暴力団の卑劣な魔の手が…。

　翌朝、金太郎が袖を通したのはビジネススーツではなく暴走族時代の特攻服だった。金太郎の下に元八州連合のメンバーが次々に駆けつけてくる。金太郎を先頭に二千台を超える元暴走族が東北市にむけて爆走していく・・・。

　サラリーマン金太郎最大の危機！胸に辞表をしたためた金太郎は一人の男として決戦の場に向かうが・・・。