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黒い家 1999年11月13日公開 上映時間:120分 製作:『黒い家』製作委員会 製作プロダクション:アスミツク・エースエンタテインメント 配給:松竹 |
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INTRODUCTION
日常は、たった1本の電話で、異常へと変貌した。 日本海に突き出した能登半島の根元に位置する古都・金沢。昭和生命北陸支社に勤務する若槻慎二(内野聖陽)は、保険金の請求書類に埋もれ苦闘する日々を送っていた。悲惨な事故で給付金の申請を行う例が多いが、なかには、保険金を騙し取ろうとする人々も存在する。窓口主任として請求に対処しながら、上司の葛西好夫(石橋蓮司)とともに本社の決定に従って行動するのが彼の業務。悪質なケースでは、本社のさしむける"潰し屋"三善茂(小林薫)の力を借りて契約解除にもっていくことまでしなければならなかった。そうした激務の唯一の慰めは、大学で心理学を研究する恋人・黒沢恵(田中美里)と過ごす時間だった。 ある日、若槻は「自殺でも保険金は下りるのか」という問い合わせの電話を受ける。電話の声は中年の女性で、その思いつめた声の様子に、思わず自殺を思いとどまるように諌めたが、相手は彼の名前を確認すると電話を切った。 翌日、若槻は菰田重徳(西村雅彦)と名乗る契約者から名指しのクレームを持ち込まれる。さっそく住所を訪ねた彼の前にあったのは、凶々しくも不気味な黒い家だった。そして、その住人である菰田の得体の知れない空ろさと異常さに慄黙とする若槻。菰田の勧めで家に上がった若槻は、そこで菰田の息子・和也の首吊り死体を発見する。通報を受けて、松井刑事(町田康)を中心とする警察が捜査をはじめるなか、若槻は家に駆け寄ってくる重徳の妻・幸子(大竹しのぶ)の姿を見た。 和也は保険に入っていた。葛西と若槻が調べていくうちに、菰田重徳は札付きの存在であることが分かる。息子殺しの疑惑がむくむくと生まれるなか、翌日には幸子が、次の日からは重徳が、保険金の請求の為、窓口に日参するようになった。重徳の態度の異常さに恐怖を覚え、その前歴を調べ上げる若槻に、恵の心理学研究室の助教授・金石克巳(桂憲一)は重徳が情性欠如者の疑いがあると言い切った。 その日を境に、若槻のまわりには不審な出来事が頻発するようになる。だが、それは究極の恐怖の序章に過ぎなかった・・・。 |
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