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7 大沢家・居間(夜)

 時計の針は、6時20分をさしている。 窓辺にいる、大沢家の3人。
全員で変な鳥を探している。

そのみ「(窓をごしごし拭いて)すぐ曇るね、この窓」
武 雄「(双眼鏡を覗いたまま)ああ、地上1500メートルだからな。部屋の中と外との温度差が激しいんだよ」
華 子「寒いのかしら、外……」
武 雄「寒いだろう」
そのみ「ちょっと開けてみよっと」
武 雄「お、おい……」

 そのみ、窓を開ける。
開けた途端、ものすごい風がブワーッ!! と入ってくる。

華 子「キャーッ」
武 雄「うわああああああッ」

 その叫びも聞こえないほどの轟音と突風。
3人、髪は一気に逆立ち、顔もひん曲がる。
慌てて窓を閉める、武雄。

武 雄「駄目じゃないか、開けちゃ」
そのみ「……(驚きで何も言えない)」
武 雄「不動産屋にうるさく言われてるんだ、窓だけは開けるなって」
華 子「(震えて)息が……出来なかったわ」
武 雄「空気が薄いんだ。飛行機の窓を開けるようなもんなんだぞ」


8 エレベーター内(夜)

 チーンという音がしてエレベーターのドアが開く。

宅急便屋「あ」
マチコ「止まりました。(デジタルの数字を見て)90階です」
宅急便屋「ちっ。下りに乗換えるしかないな(と、出ていく)」

 そこへ、幼い子どもが二人、乗ってくる。
ゆっくりと閉まるドア。

  ×      ×      ×

  子どもたち、ボタンの前に立つ。
上昇し始める、エレベーター。

子どもたち「……(じっとマチコを見つめる)」
マチコ「ボ、ボタンは自分で押してちょうだい(と、椅子へ)」

  と、突然、沢山のボタンをガチャガチャと押し始める子どもたち。

マチコ「あ……あ……(立ち上がるが、どうしていいかわからない)」

  ×      ×      ×

チーンと音がして、ドアが開く。

子どもたち「わーい(と逃げて行く)」
マチコ「ちょ……ちょっと!!」

  見ると、92階から180階ぐらいまでのボタンがズラーッと点灯している。

マチコ「(じっとそのボタンを見つめたまま立ち尽くす)」

  ゆっくり閉まる。ドア。上昇する音。

  ×      ×      ×

  92階。チーンという音がして、ドアが開く。

マチコ「……(立ち尽くしたまま)」

  再びゆっくりと閉まるドア。そして上昇音。

  ×      ×      ×

  93階。チーンという音がして、ドアが開く。

マチコ「(立ち尽くしたまま)これじゃ、6時30分までに着けない……」

  再びゆっくりと閉まるドア。そして上昇音。
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