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×      ×      ×

チーンという音がして、ドアが開く。100階だ。

ジョニー「(一万円札をポケットに入れ)それじゃ行こうか、キャッシー」
キャッシー「ええ、行きましょう、ジョニー」

ジョニーとキャッシー、出ていく。

マチコ「(悔しい)……(が、ホッと一安心)」

そこへ突然、子どもたちが乗ってくる。

子どもたち「わーい」

子どもたち、壁のボタンをバンバン押す。

マチコ「あ……あ……」
子どもたち「わーい」

と、走り去る。
呆然と立ち尽くす、マチコ。
ゆっくり閉まる、ドア。下降する。

×      ×      ×

チーンという音がして、ドアが開く。99階。
マチコ、立ち尽くしたまま。

マチコ「……(目が血走っている)」

ゆっくり閉まる、ドア。下降する。

×      ×      ×

チーンという音がして、ドアが開く。98階。

マチコ「……」

怒りに燃えた顔。
ゆっくり閉まる、ドア。下降する。

×      ×      ×

チーンという音がして、ドアが開く。97階。

マチコ「こんなビル……こんなビル……なくなっちまえッ!!」

と絶叫し、赤いブルゾンをバッと広げる。
その内側には、ダイナマイトがズラリ。
ゆっくりと閉まるドア。下降する。

×      ×      ×

マチコ、ポケットからマッチを取り出し、火をつける。
画面、ブラックになって───、
激しい爆発音が鳴り響く。ドッカーン!!


15 宅配ピザ屋・店内

 テレビの中の、アナウンサー。

アナウンサー「……先日の超高層ビル爆破事件に関して、新たな情報が入りました。目撃者の証言によりますと、爆発の瞬間、ビルの中から真っ赤な服を着た女性が鳥のように飛び立ったとのことで、警察では生存者たちがうわ言のように口にしている「変な鳥」との関連性について調べております……」

テレビは、ピザ屋の中にあった。
誰もいないピザ屋……。

少女の声「(先行して)……そんなことがいくつかあって、超高層ビルを作るのはやめたんだって」


 洋館・少女の部屋

 ベッドで妹にお話をしていた、少女。

少 女「わかった?」

が、妹はスヤスヤと眠っていた。

少 女「……眠っちゃったのか」

妹の布団を直してあげる、少女。

少 女「さっ、宿題宿題」

と、机に向かう。


 エンディング・タイトル(森の中)

 森の中に浮かぶ、洋館。

 Na 「西暦2100年。私たち人類は現代よりもはるかに古めかしい暮らしを送っていた。この百年の間、人類が生んだ新たな技術は、未来を明るくしてくれるものではなかったのである」
 〔第4話・完〕
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