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1、羽賀々研二の記憶(主観)

 そこは、ラブホテル。廊下を歩いていく、カメラ。
男の手が、部屋の鍵を開ける……。
それは、女ったらしのタレント・羽賀々研二の目線の映像である。
以下、これらの「記憶」のシーンは、主観映像によるワンカットで表現される。
音楽と共に、タイトル「第7話 ある愛の詩」。

「まぁ、素敵な部屋」

その声に隣を見る。カメラ。
彼の横には、女がいる。若くて肉感的な、女。


2、杉田家・リビング

 部屋のテレビを食い入るように見ている、父。

「(嬉しそうに)完全に私のストライクだ」

テーブルの上には、ディスクの空ケースがある。


1


 「千人斬りタレント・羽賀々研二の記憶」というタイトル。


3、羽賀々研二の記憶(主観)

 部屋に落ち着いた、カメラの女。

「(カメラに向かって)ねぇ、その眼鏡、記憶用の眼鏡?」
「そう」
「(いたずらっぽく笑って)あたしのこと、記憶に残すつもりね?」
「いっひっひ(といやらしく笑いながら頷く)」

ベッドに腰掛ける、女。カメラも座る。
目線、女のブラウスの胸元に釘付けになる。
その角度からは、胸の谷間が丸見えだ。

「お……おお(と唾を飲み込む)」
「やん、見ないで」
「(目線を逸らし)おっとこりゃ失礼」


2


 だが、また見てしまう。

「……」

女、やがて、真面目な顔になり……。

「ケンちゃん……」

と、カメラを見つめる。
カメラ、ゆっくりとその顔に近づいていく。
目を閉じて口づげを待つ、女。


4、杉田家・リビング

 テレピの前で、自分も思わずキスの顔になる、父。


5、羽賀々研二の記憶(主観)

 口づけを終え、カメラ、女から離れる。

「……」

手はゆっくりと女の身体へ伸ぴる。


3


 
「(またもや唾を飲み込む音)」

そして、ボタンをひとつずつ外し始める。
視聴者も思わず唾を飲みこんだ、その瞬間、

愛の声「またこんなもの見てるの? パパ」


6 杉田家・リビング

 父、ハッと気がつくと、背後に娘の愛がいた。

「あ、愛!!」
「(ディスクケースを手に取り)誰の記憶?」
「イヤ、その……(リモコンでテレビを消し)昔のタレントさんの記憶でな……」
「趣味悪いわよ、他人の記憶を見るなんて。(タイトル読んで)何? 千人斬りって?」

父、慌てて愛の手からディスクケースを奪い取る。

「いいんだ、おまえはそんなこと知らなくて」
「こんなディスクを見てること、ママに知られたら大変だわ」


4


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